メガソーラーでも活躍する結束バンド

結束バンドは配電用のケーブルを束ねてまとめておいたり、固定して動かないようにしたりするための製品です。

輪ゴムや紐などで束ねておくと、すぐにゴムが劣化したり結び目がほどけてしまったりする恐れがありますが、結束バンドはいったん締めると元に戻らないような構造をしているうえ、耐久性のある合成樹脂を素材としているため、輪ゴムや紐よりも長く性能を維持することができます。電力は現代人の生活のあらゆる分野に普及していることから、結束バンドも実にさまざまな場所で使用されます。住宅やオフィスビルなどはもとより、工場や山林、時には海中などでも使用されたりもします。中には非常に過酷な環境下で使われることもあります。その好例が、メガソーラーです。

メガソーラーとは太陽光発電設備の中でも特に大規模なものを指す言葉で、数ヘクタールにもわたる広大な敷地内にパネルを並べ、太陽光線から電力を得ます。結束バンドは、このメガソーラーにおいて主として発電モジュールに接続されたケーブルを架台に固定する目的で、膨大な数が使用されます。メガソーラーは発電効率を考えて年間の日照時間が長い地域に設置されることが多いので、結束バンドも当然ながら長時間にわたって直射日光を浴びることになります。そのため、こうした施設には、紫外線に強い性質を持った特別な素材の製品が使われることとなります。同時に、表面温度が非常に高くなることから、強い耐熱性も求められます。